●毎日新聞販売所・編集部の「おすすめします!このお店」 |
昔ながらの製法を守り続けて かつて水運業などで栄えた印西市木下(きおろし)地区は歴史的街並みを遺していることで有名。その一角で明治初期から履物とせんべいを商っていたのが、現在の岩崎米菓店だ。1945年(昭和20年)頃には、茨城の一言明神にバスを連ねて行く参詣客を相手にせんべいを販売し賑わっていたそうだ。切り盛りするのは店主の岩崎利雄さん(72)と妻の雅子さん(71)。 せんべいのうまさの基本は原材料。うるち米と玄米にはこだわりを持っている。米を挽いて粉にして蒸し、臼に入れ杵でついてから、のして生地を作り、型で抜く。これを乾燥させ、利雄さんが小さな七輪に炭をおこし、一枚一枚丁寧に焼いていくという地道な作業だ。 「丸くきれいな形を作るのが大変なんだよ」と利雄さん。頑張っても一日300枚が限度だそうだ。「いいお米じゃないとだめなのよ」と雅子さんが見せてくれた米は茨城県と近所の農家から仕入れたもの。顔の見える安心安全な米が原料だ。 添加物などの混ぜ物が一切入っていないせんべいを噛みしめると米の甘みが口の中に広がる。特に玄米100パーセントせんべいは昔懐かしい素朴な味がする。最近では店頭に出してもすぐに売り切れてしまうため、のれんを外してしまったとか。種類は玄米、うるち米それぞれの塩揚げ、しょうゆ焼き、玄米せんべいの5種類。各10枚で550円。年中無休だが、売り切れ次第終了なので電話で確認してからの来店が確実。地方発送あり。 ▼住所=印西市木下1661。 ▼営業時間=8時から16時。TEL:0476〜42〜4073 写真 |