認知症と歯科② 予防編



認知症と歯科② 予防編

 前回、認知症の方の歯科治療の特徴を解説しました。今回は歯科的に見た認知症の予防について触れてみましょう。

 東北大学の研究によれば「健康な高齢者は平均14.9本の歯が残っているのに対して、認知症の疑いのある人の平均は9.4本と少ない」とされており、歯の本数と認知症の関連性が示唆されています。また、別の研究では、歯が少なく義歯も使っていない人は、20本以上歯が残っている人の1.9倍認知症リスクが高いそうです。これらの結果から咀嚼能力の低下=認知機能の低下の関係性が読み取れます。

 わたし達が食事をして咀嚼する刺激は、歯の根の周りにある「歯根膜」というところから脳へと伝わります。この脳への刺激が脳を活性化させるためにとても重要なのです。ですから現在、歯の喪失部があったとしても、放っておくことなく噛むことができるように治療することが大切です。そういった部位はブリッジや入れ歯、インプラントなどで補うことができます。どのような方法で修復していくかは個々の口腔状態や健康状態、保険適用•自由診療などの条件により違ってきます。

 また、しっかり噛める歯であっても良く噛まなければいけません。10回噛むと脳の血流が10%上がるといわれます。食事の時に良く噛むことを意識し、ある程度かみごたえのある食事を摂るようにすることも大切でしょう。歯を喪失する原因としてはむし歯が4割、歯周病が5割とも言われています。定期的に検診を行い良好な口腔状態を保ち、認知症のリスクを少なくしていきましょう。
 (柏歯科医師会 桑木)


                                                  

2015年07月29日 認知症と歯科② 予防編 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: かむかむ図書館 健康

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。