がん診療最前線11.胃がん検診について



がん診療最前線11.胃がん検診について

新東京病院 岡部寛先生

みなさんはがん検診を受けていますか?

厚労省では胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの5種類のがんを検診が有効ながんとして受診を勧めていますが、胃がん検診は、1983年と最も古くから行われています。胃X線検査(バリウム検査)により受検者全体のがん死亡率が減少するという科学的根拠があることから、長くバリウム検査が中心でしたが、最近胃内視鏡検査にも死亡率減少効果が証明され、平成28年から胃内視鏡検査も検診方法として採用されました。現在は自治体によってはバリウム検査か内視鏡検査を選択できるようになっています。

胃がん検診は市町村の住民検診や職場検診として、50歳以上の方であれば2年に一回、少額の自己負担もしくは無料で受けられますので、必ず受診することをお勧めします。

また検診には各医療機関が行っている人間ドックなど任意型検診もあります。こちらは全額自己負担ですが、自分でメニューを選べることと、一度に複数の検査を受けられるという利点があります。人間ドックで胃内視鏡検査を受ける場合、オプションとしてピロリ菌抗体検査も受けておくとよいでしょう。ピロリ菌感染が見つかった場合、その除菌治療を受けておけば将来の胃がん発生率を下げることができます。ただし、いったんピロリ菌に感染したことのある方は除菌後も胃がん発生率が未感染の人よりも高いので、その後も定期的に検診を必ず受けてください。

なお、胃もたれ、胸やけ、胃痛などの症状がある場合には、検診ではなく必ず内視鏡検査ができる医療機関を受診してください。検診は精密検査ではないので十分な診断ができないことや、待機時間が長く診断が遅れてしまうことがあります。

新東京病院 消化器がん腹腔鏡・ロボット手術センター長
岡部 寛


                                                  

2019年11月27日 がん診療最前線11.胃がん検診について はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 《新連載》「がん診療最前線」 健康

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