4 目に見える老化、皮膚のしわ



4 目に見える老化、皮膚のしわ

「非常な老齢で顔が皺だらけなので、ちょっと微笑してもたくさん皺(しわ)がより、表情の変化が全然ないのだ」
ヘミングウェイは、「武器よさらば」の登場人物の一人、イタリアの老伯爵の顔をこのように描いています。

体のなかで老化のサインが最も早くみられるのが皮膚です。とりわけ目立つのが顔やうなじ、それに手の甲のしわです。皮膚の老化には次の2種類があります。

(Ⅰ)自然老化
加齢とともに皮膚のコラーゲン、ヒアルロン酸、それに皮下脂肪が減って皮膚は薄くなり、乾燥して小じわが出てきます。成人だと普通、4週間で表皮が新しくなる(ターンオーバー)のに、高齢者だと6週間から8週間かかります。自然老化は、活性酸素によるDNAのダメージと考えられています。

(Ⅱ)光老化
常日ごろ紫外線にさらされている部位にみられます。皮膚はごわごわして厚くなり、弾力性を失ってたるみが増え、しわが深くなります。

それではここで、皮膚の造りをみてみましょう。
皮膚は主に「表皮」と「真皮」からできています。真皮の下にはおなじみの皮下脂肪があります。

表皮は水分の蒸発を防ぐとともに、病原菌などの外敵の侵入から身を守る、バリア(防壁)の役目をもっています。厚さは約0・2ミリです。老化により顔ではまず、下まぶたの外側を中心に、細かい表在性のしわ「ちりめん(縮緬)じわ」が出てきます。

真皮は表皮の下にあって、文字通り皮膚の本体といえる組織で、表皮と合わせたその厚さは約2ミリです。真皮は主にコラーゲンでできている、丈夫で弾力のある繊維部分と、ヒアルロン酸など、たっぷり水分を含んでいる層などに分かれています。

実は加齢の影響を最も受ける部位がここで、年とともに皮膚は肌の張り、さらに真皮自体それに皮下脂肪のボリュームが減ってしわが深くなり「構造じわ」と呼ばれる大じわが目立つようになります。

こうした自然老化に加え、紫外線の深刻な打撃を受けるのもここです。紫外線を長く浴び続けると、真皮のDNAのタンパク質が変化して、前がん状態といわれる日光角化症や、皮膚がんに結びついていきます。

そのほか目立つのが「表情じわ」です。表情筋はおよそ20種位あって、喜怒哀楽のそのつど働いて、心の動きがしわやみぞとなって顔に出ます。若い頃は泣いたり笑ったりしたあと、そのしわはすぐに消えますが、年をとると皮膚の老化に筋肉や骨の衰えが加わり、老伯爵のように、もとにもどらない深いしわに埋もれてしまいます。

むつかしい遺伝子や解剖はこれ位にして、そろそろ抗加齢医療に話を移しましょう。

次回は「肌の美容マニュアル、最新情報」  。



                                                  

2011年08月10日 4 目に見える老化、皮膚のしわ はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 心とからだの年齢を若くする抗加齢医療

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。