5 肌の美容マニュアル、最新情報



5 肌の美容マニュアル、最新情報

「この化粧水で美肌が手に入る」「このサプリメントでヒアルロン酸が増え、肌がうるおう」といったたぐいの広告があふれています。本当にそんな妙薬があるのか、疑ってかかるのが賢明で、良くみれば〝その可能性がありますよ〟くらいのあいまいな表現であることが読みとれるはずです。

こうした情報をどう整理するか、難しいのですが、今のところ科学的な根拠(エビデンス)に乏しいのが現状です。光老化の予防、それに食と運動を中心とした良きライフスタイルを抜きにして、安易な美容法に頼るのは大変危険です。

とは言うものの美肌への欲求は世界共通です。そこで今回は、美容医療の最新情報をリポートします。いずれの療法も、エビデンスにもとずく薬剤ならびに機器を使う、実績のある医師の加療が必要なことは言うまでもありません。

(I)ケミカルピーリング(Peeling)
ピーリングとは皮をむくという意味で、最近では家庭用のピーリング剤もあります。
美容皮膚科では、化学薬品を塗って表皮や真皮の一部をはがし、新しい皮膚を自然再生させて肌を若返らそうとする方法です。にきび、そばかすなどに有効ですが、将来的には日光角化症やしわにも応用が期待されています。

(II)レーザーおよびその関連機器
フラッシュランプを使うIPL(Intense Pulsed Light)照射は「光による若返り法」として、肌のくすみ、乱れたきめ(肌理)、ちりめんじわ、光老化に有効で、最近ニーズが高い療法です。

(III)レチノイン酸
 光老化皮膚の改良を目的とした外用薬で、表皮のターンオーバーの改善、それに真皮のコラーゲンやヒアルロン酸の生成促進などの作用が認められています。現在わが国ではこの薬の市販は認められていませんが、美容皮膚科では広く使われ、効果を上げています。

(IV)ボツリヌス毒素療法
ソーセージ中毒の原因菌の神経毒素が、その一方で、過敏になっている筋肉の動きを抑える作用があることが分かりました。初めは斜視、異常なまばたきのくり返しなどの治療に使われてきましたが、最近はしわの改善に優れた効果を発揮しています。

しわの中でも、老化とともにおこる額の横じわ、眉間の縦じわ、目尻のしわ(カラスの足跡)などは、表情筋がたるんでできるとされてきたのですが、今では、過敏な動きによる筋肉の収縮から生じると考えられています。

そこで開発されたのが、A型ボツリヌス毒素(ボトックス)で、筋肉内注射で筋の緊張を弱め、しわを目立たなくします。

しかし、この効果はおよそ3~6カ月で消えますので、美容効果を保つには、注入をくり返す必要があります。ボトックスだけでは効果がない時には、ヒアルロン酸を併用すると劇的な改善をみることがあります。ヒアルロン酸は肌だけでなく、目や関節にとっても非常に大切な成分なので、次回まとめてお話します。

次回は「ヒアルロン酸効果の秘密を探る(Ⅰ)」です。

「東葛まいにち」2011年10月12日号掲載



                                                  

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カテゴリ: 心とからだの年齢を若くする抗加齢医療

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