6 ヒアルロン酸効果の秘密を探る(Ⅰ)



6 ヒアルロン酸効果の秘密を探る(Ⅰ)

多くの人びとが利用しているサプリメント(栄養機能食品)にビタミン剤やミネラル類がありますが、最近目覚ましい勢いで普及しているのが、タンパク質やアミノ酸を原料としたものです。
中でもコラーゲンやヒアルロン酸などは、とても魅惑的なうたい文句で人びとをひきつけています。

もともと動物の体のタンパク質の1/4~1/3はコラーゲンで、その実体は、体の組織を支えたり結びつけたりする働きをする繊維状の支持・結合組織といわれるものです。そしてそのコラーゲン線維のすき間を埋めて、さまざまな役割を果たしているのが、おなじみのヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などのムコ多糖タンパクといわれる物質です。

今回はこのヒアルロン酸に焦点をあてて、その秘密に迫ります。

ヒアルロン酸は、体のいたるところに広く存在していますが、特に関節液、関節軟骨、皮膚の真皮それに目の硝子体に多く含まれていて、きわめて高い保水能力と粘弾性に富んだ物質です。

粘弾性とは聞きなれない言葉ですが、皆さん鶏の頭の赤い肉質の突起、鶏冠(とさか)の触感を想い出してみて下さい。あれが、ヒアルロン酸の触りごごちです。
このような特性をもつヒアルロン酸は、体の中で次のような働きをしています。
   ●真皮に十分な水分を貯えて、肌をみずみずしく、美しく保つ
   ●関節軟骨に栄養を補給してその働きを向上させる。
   ●炎症を治す
   ●関節軟骨の破壊・変性を予防する
   ●目の形を丸く保ってその働きをスムーズにする
ヒアルロン酸の合成は、コラーゲン同様、細胞の中で“分単位”で進行していると考えられていますが、それには前にもお話しした遺伝子が重要な役割を果たしているのです。

タンパク質の合成は遺伝子の働きによってすすめられます。まずDNAの情報が複写され、それをメッセンジャー役のmRNAが細胞に伝え、そこで新しいタンパク質が生まれる(翻訳)という仕組みです。

この作業には、大量のエネルギーが必要で、なかでもインスリンなどのホルモン作用やアミノ酸の役割が注目されています。

このようにヒアルロン酸一つとり上げても、その合成過程は非常に複雑かつ微妙です。そのような物質が、「錠剤1錠」「ドリンク剤1本」でまかなえるのかどうか、今のところエビデンスがないのが実状のようです。しかし医療の面では、ヒアルロン酸製剤の有効性、安全性が確認され広く使われています。

次回は「スポーツ障害、変形性関節症、プチ整形へのヒアルロン酸効果」です。 

「東葛まいにち」2011年11月9日号掲載



                                                  

2011年11月08日 6 ヒアルロン酸効果の秘密を探る(Ⅰ) はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 心とからだの年齢を若くする抗加齢医療

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。