歯科と全身の病気~腎臓病~

歯科と全身の病気~腎臓病~

2008年の日本腎臓学会による統計では、日本の成人の8人に1人にあたる、1330万人が慢性腎臓病患者と推測され、治療を要するレベルの患者も600万人あまりとされています。

なぜ患者が多いのかは、腎臓が大変頑張り屋の臓器だからです。例えば徐々に進行する慢性腎不全などでは、腎臓の機能が20%程度に低下するまで、体に異変や不調が見られることがほとんどありません。このため発見が遅れてしまうのです。

腎臓には主に3つの働きがあり、歯科とも重要な関係があります。

第一に血液から老廃物や毒素を取り除き、浄化する働きがあります。これが低下すると、体中に老廃物や毒素が溜まり、全身に影響します。つまり進行した虫歯や歯周病によって発生した毒素が全身を蝕むことになるのです。また服用した痛み止めや化膿止めの薬が十分に排泄されず、中毒症状を引き起こす危険もあります。

第二に体内の水分量や電解質を調整しています。これが低下することにより歯周病が悪化することもあります。

第三に骨を作るカルシウムの吸収に欠かせないビタミンDの活性化を行っています。これが低下すると、歯槽骨の骨量が下がり、歯周病の悪化や、若年者には顎の骨の発育不全による不正咬合を引き起こしやすくなります。

このように歯科治療にも大きな影響を与える腎臓病も、早期発見と治療により改善も可能です。

進行した腎臓病の場合には、歯科治療を受ける際、必ず主治医に相談してください。

(柏歯科医師会 櫻井)

「東葛まいにち」2009年11月11日号掲載


                                                  

2009年11月11日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

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