切らずに治す内痔核硬化療法

切らずに治す内痔核硬化療法

肛門の内側にできるいぼ痔(内痔核)を切らずに、注射薬を打って治す治療法とは・・・・。

注射薬は硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバンのこと)とタンニンを有効成分とするもので、肛門内の内痔核に直接注射することにより、痔に流れ込む血液の量を減らし、痔を硬くして粘膜に固着させる「ALTA治療法」といいます。

痔核を切り取る手術と違って、痔核の痛みを感じない部分に注射するので、術後の痛みが非常に少ないのが特徴です。注射後の早い時期から痔核への流れ込む血液の量が減り出血が止まり、1週間から1ヵ月かけて痔核が次第に小さくなり、脱出がみられなくなります。

すべてのいぼ痔に適応となるわけではなく、現在では、普段は肛門の中に収まっているが排便時などに肛門の外に脱出してくるいぼ痔(これを「脱出を伴う内痔核」という)が適応とされています。

肛門のすぐ内側から外側にかけての外痔核には注射することはできません。問題点は、注射の効果がいつまで持続するかが不明な点です。治験のデータでは1年後の脱出の再発率は16%でした。

当院では、腰椎麻酔(腰から麻酔薬を注射して下半身だけに効く麻酔)により肛門周囲の筋肉を緩め注射しやすい状態にして施行しており、2泊~3泊の短期入院で行っています。

また、脱出する内痔核に対しては「ALTA」の硬化療法を行い、外痔核は外科的切除をするという注射と手術の併用療法も積極的に行っています。

この治療法は術後の痛みが非常に少なく日常生活に戻れるのが早いので、患者さんにとって大きな福音となる良い治療法であると考えます。

 (東葛辻中病院・辻仲康伸院長)

「東葛まいにち」2009年7月8日号掲載

                                                  

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