9 いよいよリハビリ開始



9 いよいよリハビリ開始

何だか分からない内にリハビリは始まった。右手の指をこじ開けてテニスボールをもたせ、手首にリストバンド、足首にアンクルリストをつけられた。これで体を移動させベッドの端まできて、座り両足を床につけるように指示される。

左の手足を使えば移動は難しくはない。左手のひじを軸に体をまわせば座るのも難しくはない。

右足も左手で持ち上げて降ろせた、しかしこれはあくまで準備動作でしかなかった。

次は立ち上がる様に指示が来た。何もつかまるところが無い。立てない。ベッドの高さも一番下まで下げられていた。何度試しても立てない。左足の位置を変えて挑戦するが立てそうにない。

正面からFが手を差し伸べてくれた。それにつかまり立ち上がる、しかし引っ張ってはくれない。

固定されたポールだと力が入り立ち上がれるのが簡単そうだが、人の差し出した手ではなかなか力の掛け方が分からない。

そんなことを30分間、何度も繰り返すが、立ち上がれなかった。

次は立ち上がった状態で右肩と左肩を交互に押される。当然足の踏ん張りが効かず、バランスを崩し倒れる。左右に、後ろにそして前に。それを3人がかなり倒れたポイントで支え受け止めてくれる。

次は壁に向かって左手が届く位に立ち、壁に向かって倒れ、顔がぶつからないよう左手で支える、強く突っ張ると後ろに倒れそうになる。それは後ろで3人が支えてくれる。これの繰り返しだった。 どこにどんな刺激がいき、どんな効果があるのか皆目見当もつかない。ただ言われたことを黙々とこなしていくだけだ。

午後になると体中の筋肉、特に背中から左足はパンパンに張っていた。立っているだけでかなりキツイ。
しかし文句は言えない。2回も抱えてトイレに連れて行ってくれたのだから。

「東葛まいにち」2009年5月13日号掲載


                                                  

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