「怖さを楽しんで」―  中村航輔の「レイソルしま専科」



「怖さを楽しんで」―  中村航輔の「レイソルしま専科」

 柏レイソルが2007年から展開しているホームタウン学校訪問「レイソルしま専科」―。
スタートから10年余り、選手たちが自らの生い立ちやキャリアの中で得た経験を自分の言葉で児童たちに伝えてきた。

選手各々工夫をし、クイズ形式にしたりスライドを使用したりと進化している。
11月、伊東純也選手、江坂任選手、亀川諒史選手とともに柏市立田中小学校を訪れたのは中村航輔選手。児童たちに大きな身振り手振りで話し始めた。
マイクを持った中村選手はいきなりインパクトを残す。
「10年経ったら、今日のことはみんな絶対忘れていると思う…人からされたものとか人から聞いたものって記憶に残りにくいから。記憶に残るのは『自分の足で自分が何かをしようとしたこと』。それが自分の人生に残って、振り返った時に良いものだったな、悪いことだったなって後から思うから」

少し驚いた様子の児童たちへさらにこう説明する。

「赤ちゃんの時はお父さんお母さんがいろいろしてくれたから生きてこられたけど、自分では何もしていなかったから覚えてないでしょう?みんながこれから中学生になって大人になって、10年後くらいに何か覚えていることがあったらすごくいいこと。先のことってわかんないことだらけで怖い。でも、その怖さを『楽しい』と思えるようになったら、人生にとって楽しいことが他にも増えてくる。そこでやめてしまうと、記憶に残らなくて、大人になった時に『何もやってきたことがない人』になってしまう。夢を持ったり、いろいろなところに行ったりするのが自分の手助けになる。一生懸命何かやろうとして、できないことがあっても、わかんないことをやってみたりすることは記憶に残るから」
人生はチャレンジの連続。チャレンジすることを怖がるな、チャレンジすることを止めるな―。
そのメッセージは児童たちの心を掴んでいった。

「俺は頑張れるよ。だって、わからないことにも行ったことない場所にも踏み込んで、自分の記憶に残るようなたくさんの体験をしてきているから。みんなも10年後にやってきてよかったって思えることがあればいいね。わからないことに対して全力で向かっていけば人生は楽しいからね。覚えておいてな!」

そしてトークセッションの後の「実技披露」のコーナーも、中村選手の独壇場だった。
児童とのPK合戦では全力でシュートストップを試みたり、Jリーグ随一の俊足で鳴らす伊東選手を呼び寄せて、児童と徒競走対決を緊急決定したりなど大奮闘。体育館での短い時間の中でも全力で楽しんでみせた。その様子はさながら「圧倒・中村航輔しま専科」ともいえる熱を帯びたものだった。

一流のアスリートがダイレクトに見せる、その素顔こそが何よりのメッセージ。中村選手の言葉に反して、この特別な時間は児童たちの記憶に残ることだろう。中村選手は言葉とその全身で児童たちへメッセージを発信していたのかもしれない。
(写真・文=神宮克典)


                                                  

2018年12月19日 「怖さを楽しんで」―  中村航輔の「レイソルしま専科」 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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