1.もしがんになってしまったら ~低侵襲手術:からだにやさしい手術法~



1.もしがんになってしまったら ~低侵襲手術:からだにやさしい手術法~

医療の最前線で活躍するスペシャリスト新東京病院の先生に最新のがん診療についてレポートしてもらう。

岡部寛先生

「2人に1人ががんになる」という話を聞いたことがあるでしょうか。国立がん研究センターの統計では生涯にがんになる確率は男性で62%、女性で47%です。がんの発症率は年齢を重ねると加速度的に上昇するので、昔に比べると長生きになったぶん、一生のうちにがんになる確率が高くなってきているのです。

がんにならないように日々の食生活や生活習慣に気を付けることも大事ですが、ある程度の年齢になったら、もし自分ががんになってしまったらということを少し考えておくのも悪くないかもしれません。

私たちの専門としている消化器がんには胃がん、大腸がん、膵がんなどが含まれます。いずれのがんの治療も手術が中心ですが、実際の医療現場にいると、患者さんの高齢化が年々進んでいることをひしひしと実感します。高齢のかたの場合、がんを切り取る手術が体にダメージを与え、手術をきっかけに体力が衰えることも少なくありません。患者さんにとっては「もとの生活に戻れるか」が「がんが治るか」と同じくらいに切実な心配事になります。

そんな時に大きな福音となるのが、腹腔鏡や手術用ロボットを使用した低侵襲手術です。もとは胆石の手術で開発された技術ですが、徐々に改良されてがんに対しての複雑な手技が行えるように発展してきました。従来の開腹手術に比較して痛みが少なく、回復が早いため、より早期にもとの生活に復帰できるという利点があります。90歳前後の方や、80歳で重い心臓病のある方など以前であれば手術を迷うような方が、手術を受けて元気に退院される姿をみると、私達もうれしくなります。

高齢者でも、もとに近い生活に復帰できるように医学も手術も進歩してきています。もしもの時には、専門の医師の診察を受けて治療方法を選ぶことをお勧めします。

次回からは、さまざまながんの診療の最新トピックを取り上げてみたいと思います。

新東京病院 消化器がん腹腔鏡・ロボット手術センター長

岡部 寛

新東京病院 問☎047・366・7000(代表)受付8時~11:30、13:30~16時

 

 


                                                  

2019年01月31日 1.もしがんになってしまったら ~低侵襲手術:からだにやさしい手術法~ はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 《新連載》「がん診療最前線」 健康 東葛ニュース

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