水しぶきを立てながら激流の中を進む。カヌー・スラローム 山本嶺選手



水しぶきを立てながら激流の中を進む。カヌー・スラローム 山本嶺選手

FikeNo.7 山本嶺(カヌー)野田市出身

カヌー挑戦の原点はアウトドアでの体験

日本名水百選に選ばれている東京都青梅市の御岳渓谷。この美しい渓流でカヌーの練習に励む山本嶺選手は、野田市出身の23歳。アウトドア好きの両親と海、山、湖へ出かけ2歳の頃から両親の支えを借りて湖に浮いていたというほど水に親しんできた。
カヌーを始めたのは、野田市の木間ヶ瀬中学校の頃。小学生で野球やサッカーをやっていたが、団体競技よりも個人競技のカヌーに惹かれていたこともあり、松戸市カヌー協会の体験に参加。土、日はカヌーの練習、平日は学校のバレー部に所属し体力づくりに励んだ。
越谷東高校へ進むと本格的にカヌー部に入り、スプリントの選手になる。スプリントとは、静水を漕いで行き、早さを競う競技だ。

メキメキと実力を上げ、岩手国体や東京国体の選手として活躍。
スポーツ推薦でカヌーの有力校の駿河台大学に進み、それを機にスプリントから激流を漕いでいくスラロームに転向した。

「流れや天候の状況に変化していくスラロームに魅力を感じました。高校時代にスプリントをやっていたので真っ直ぐ漕ぐのは強くなったかな。ちょっと寄り道したけどいい経験だったと思います」
その後、オーストラリア、ポーランドなど世界選手権にも出場。海外の選手と戦うことで着実に力をつけていく。

昨年のジャパンカップ最終戦では3位となり、ジャパンカップ年間ランキングでは4位と好成績を収めた。

流れと仲良く川は友だち

カヌー・スラロームは、激流の中のポールをクリアしてタイムを競う。そのポールに触れると減点、波の捉え方と技術が必要だ。

「舟にあたる波をうまく感じて、それを最大限に生かして漕いでいきます。流れと格闘しているように見えますが、『流れと仲良く、川は友だち』という気持ちです」
国内で練習するのはもっぱら自然の川だ。真冬の寒い日でも、2時間近く素手でパドルを握っているので練習後には指の感覚もなく、髪の毛も凍るほど。辛い練習を耐えられるカヌーの魅力を山本選手はこう語る。「変化する川の流れを読みながら、流れに上手く乗ってポールをクリアしていくところ。今までに両肩脱臼の手術をしたことや辛いと思ったこともありますが、そんなときは筋トレをして気持ちを切り替えます」

今年、カヌー連盟のオフィシャルスポーンサーである食品会社の極洋に就職した。週2日社内で業務し、その他の日は自宅近くの御嶽渓谷で練習。

国内、海外の試合も多くこなし忙しい毎日だ。試合当日は、考えすぎず「成るようになる」という楽観的な気持ちで臨む。

オフの日は、鯖の味噌煮や豚の角煮を作るという料理男子でもある。
(文=高井さつき/写真(上)=高井信成)

●やまもと りょう/1996年生まれ、23歳。2014年~世界選手権出場。2018年ジャパンカップランキング4位。(株)極洋所属。165センチ、62キロ


                                                  

2019年07月31日 水しぶきを立てながら激流の中を進む。カヌー・スラローム 山本嶺選手 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 夢に向かって~東京2020~ 東葛ニュース 野田

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