柏市医師会医療チーム 釜石市で災害支援活動



柏市医師会医療チーム 釜石市で災害支援活動

現地で支援活動を行った柏市医師会の医療チーム

柏市医師会の医療チームが日本医師会災害医療チーム(JMAT)として、18日から21日まで、岩手県釜石市で災害支援活動を行った。

医療チームの隊長を務めた長瀬慈村医師(50・柏市)は被災地の報道を見て「黙って見ていることが苦痛で仕方がなかった」と言う。何とか救援に行く手立てが無いかと探したところ、日本医師会が都道府県の医師会に対して「日本医師会災害医療チーム」の結成を要請していることを知った。

柏市医師会の副会長でもある長瀬医師は、さっそく知り合いの医師・看護師に声を掛け、医師2人(外科、内科)、看護師、眼科検査技師、事務職員各1人、計5人の医療チームを結成。16日、千葉県医師会を通じて日本医師会へ申請し、釜石への派遣が決定した。

知人から借り受けたキャンピングカーを緊急車両登録し、医薬品や食料のほか、行政や柏市民から寄せられた救援物資を積み18日14時46分、柏市内を出発。常磐道、東北自動車道を使って移動したが、道路はひび割れ、段差やうねった箇所もあって速度が出ず、翌朝9時過ぎに釜石へ到着。

19日は大槌町、20日は鵜住居(うのすまい)町と箱崎町で診療・医療支援、メンタルケアのほか、生活面での支援も行った。「同地区の津波は15mを超え、町の大半が全壊、死傷者、行方不明者の数は多く、被災者は点在する避難所や高台の集落を中心に過酷な生活を強いられていた」「市街地以外の避難所や集落では孤立状態で医療支援の届いていないところもあった」(長瀬医師報告より)。現地の悲惨さは、実際に行ってみなければ分からないという。

大惨事に対する恐怖と不安にさいなまされ、不眠や便秘の訴えが多かった。手を洗う水もなく、仮設トイレが次々と使用不能になるなど衛生状態の悪さも目立った。市街地から遠く物資供給もままならないため、持参した女性の下着や靴下、生理用品、ドライシャンプーが好評だったという。20日夕方から強い雨が降り出し、土砂崩れなどの二次災害を避けるため帰路に着き、21日正午前に柏へ到着した。

同チームは、JMATとして行ったため、現地医師会とも連絡を取りながら活動できた。個人や団体単独で支援に入っているケースも見受けられたが、周囲との連携が取れず現地でトラブルが起きていたという。

「ボランティアに入る側も安易な気持ちで入ることなく、そこに住む人々の身になって行動することが求められる。少なくとも自分達の寝食や燃料を自前で確保し、二次災害に遭わないよう注意が必要」と長瀬医師。戻ってきてから、食事や入浴時に被災地の人々の顔が浮かび「申し訳ない」と感じてしまうという。「単なる自己満足に陥っていなかったかどうか、状況が落ち着いた後に再度同地区を訪れて確認したい」とも。

柏市内の飲食店で27日に行われた「災害支援活動報告会」では、同席した金江清・柏市医師会会長が「復興するのに1年やそこらでは足りないだろう。これからさらにいろいろな物が必要になってくる。医師会としても第2弾、第3弾の援助をしていきたい」と語っていた。


                                                  

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