流山市が電子書籍の音声読み上げサービス開始

流山市が電子書籍の音声読み上げサービス開始

サービスを利用する様子を見守る栗山富郎さん(右)

サービスを利用する様子を見守る栗山富郎さん(右)

視覚障害者にもっと読書を楽しんでもらおうと、流山市が電子書籍の音声読み上げサービスをスタートした。

同市東深井在住の元映画プロデューサー栗山富郎さん(86)が「読書のバリアフリー化を」と専用のパソコンソフトを寄贈し実現した。こうしたサービスは全国的にも珍しいという。

サービスを受けられるのは森の図書館、北部公民館、生涯学習センターの3施設。パソコン画面上の本の内容を専用ソフトが自動的に音声に転換し読み上げてくれる。電子書籍のほか、著作権が消滅した作品をインターネット上で公開する電子図書館「青空文庫」の作品など約1万タイトルに対応。パソコン操作に慣れるまでは研修を受けた職員や市民ボランティアが付き添う。

専用ソフトを寄贈した栗山さんは今年1月、映画人として駆け抜けた半生を回想した「デラシネ―わたくしの昭和史」を電子出版で知られるボイジャー社から刊行。その際に音声転換ソフトについて知り「視力を失った人間にとっては、肉体機能を取り戻すのと同じほどの画期的なものだ」と感激したという。

栗山さんはその後市内で開かれた出版講演会で、この音声転換ソフトについて紹介。来場した視覚障害者の「ぜひ公共施設で音声読み上げサービスを」という声にも動かされ、7月、流山市に専用ソフト10セットを寄贈。江戸川大(同市駒木)も協力し、パソコン2台を寄贈している。

10月20日には導入を記念して、栗山さんが森の図書館と北部公民館を訪問。森の図書館では、操作方法をマスターした視覚障害者の細田賢治さん(33)〓同市野々下〓が、ボランティアとして市内の50代女性に作品の選び方や読み上げスピードの調整法などを教えた。夏目漱石の「草枕」などを試聴した女性は「視覚障害のある人にとって(このサービスは)光です。世界が広がりますね」と感激した様子だった。

栗山さんは「読書を楽しむだけでなく、視覚障害者が外に出て交流するいい機会になってくれればいいですね」と話していた。

                                                  

2009年11月11日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 流山

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