30年ぶり二匹蛙が柱に上った-野田市の「つく舞」で江田さん初お披露目



30年ぶり二匹蛙が柱に上った-野田市の「つく舞」で江田さん初お披露目

矢を放つ岡田さんと補佐する江田さん

矢を放つ岡田さんと補佐する江田さん

先端に一斗樽をかぶせ、白木綿で巻かれた14・5メートルの高さの柱を立てて、蛙の面に白装束の「ジュウジロサン」がお囃子に合わせ柱や樽の上、柱から張った綱の上などで軽業を演じる野田の「つく舞」。

雨乞いの神技といわれており、93年には千葉県無形文化財指定を受け、更に99年には「野田のつく舞」として国の選択無形民俗文化財に選ばれている。

夏の訪れを告げる「つく舞」は毎年、ジュウジロサンは一人で務める。だが、今年は2人、二匹の蛙がつく柱に昇るという珍しい年になった。なんと二匹蛙が柱に上るのは、実に30年ぶりになる。

現在、ジュウジロサンを務める岡田真吾さん(38)と並んで今年初めて観客の前に姿を見せたのは江田和輝さん(26)。

江田和輝さん

江田和輝さん

中野台で神輿担ぎを一緒にしていた義兄に誘われ初めて見たのが、つく舞との出合いだった。その人間離れした技にすっかり魅了された。たまたま、当時のつく舞保存会会長の知り合いが義兄の知人でもあったことで、後継者がいないことを知り「すぐにやってみようと思った」そうだ。

7年前の19歳から練習を開始。毎年公式練習として5月末か6月初めから7月の本番まで練習がある。その公式練習以外に、年間を通し必要な筋肉を落とさないように自主トレーニングを欠かさない。

始めた当初は、柱の上から地面まで斜めに張った綱を登ることもできなかった。ましてやその斜めの綱を右手を上に持って、1年12カ月にちなんで12回逆上がりをするのだ。

習わし通りの回数は現在でも難しいものの、数回の回転はしている。ほぼ、片手で体を持ち上げて回転する様はやはり並大抵ではない。

もちろん力だけで技をこなせるわけではない。「綱は体の中心にないと揺れてしまうのでバランスを保つのが難しい。吹く風にも左右される」と言い、「柱の上で逆立ちをしている時に風が吹くと、力んでいると柱が揺れてしまう。共鳴を避けるためには、むしろ力を逃がす感じにする」のだそうだ。綱登りも、初級者は横揺れになり、上達すると縦揺れに変わるなどバランスの会得は困難を極めるようだ。

最初は自宅の机の上で逆立ちや張った綱の下の方で逆上がりの練習から開始、3年前に12メートルの高さの練習柱で練習できるまでになった。

一般にはこれでも相当な高さだ。江田さんの仕事は板金業で仕事柄高所には慣れているものの、5年前初めて14・5メートルの柱に登った時には5階に相当する高さに足が震えたそうだ。

技に魅了されて7年。初のお披露目の今年は補助的な役目ながら、神技でもある無形文化財の今後の伝承を担う責任と熱意が伝わってきた。



 


                                                  

2013年08月28日 30年ぶり二匹蛙が柱に上った-野田市の「つく舞」で江田さん初お披露目 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 野田

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