中山雄太 新星から1人の戦士へ



中山雄太 新星から1人の戦士へ

web4月15日、市立吹田サッカースタジアム。ガンバ大阪とのアウェイゲームに1‐0で勝利し、「レッツゴー柏」に舞う選手たち。その中に、プロ2年目の中山雄太選手の姿があった。
3月13日に下平隆宏監督が就任した直後のアウェイ・アルビレックス新潟戦で今シーズン初のメンバー入り。続くナビスコ杯アビスパ福岡戦では、中谷進之介選手らがU‐23代表合宿に招集されたこともありCBとしてスタメン起用された。

「下平監督とは柏U‐18時代から様々な会話をしてきました。監督が頭の中でイメージしていることだけではなく、選手に求めること、望まないことも理解しているつもりです。このチャンスをものにしたい」(中山)。

きわめて冷静に現状を受け止めていた中山選手だが、これまでの出場機会を考えれば、「大抜擢」と言えた。試合はドローにこそ終わったが、中山選手は安定したプレーを披露。首脳陣の抜擢に応えた。

この当時、中山選手が出場し、勝利した試合はここまでで2つ。まずプロ入り初出場となった昨年6月23日のホーム・ガンバ大阪戦。その後のリーグ戦では出番がなく、迎えた今シーズン・4月10日のホーム・FC東京戦。いずれの出場もチームメイトの負傷を受けてのものだった。その都度、チームの勝利に対しては喜びを噛みしめるも、「チームの勝利に貢献してうれしかったのですが、自分自身の中で『次へ繋げる』という経験をできてはいなかった」(中山)。左SBとして、ようやく敵地で手にしたスタメンフル出場での初勝利に笑顔を見せた中山選手は、「試合を重ねていくごとに、『しっかりプレーできているぞ』と感じながらここまで来られていることが自信になっている」と勝利の味を語った。

育成組織・柏U‐18時代に培った技術や戦術眼を武器にCBや左SB、MFなど複数のポジションをこなし、着実に存在感を増している現在の中山選手を支えているのは、「今の自分には失うものなどありません。たとえミスをしても、1つひとつのプレー選択を積極的に」という意志と、増嶋竜也や中谷進之介、近藤直也(ジェフ千葉)や鈴木大輔(ヒムナスティック・スペイン)といった「CBの先輩たちとプレーして学んだ激しい球際や空中戦」(中山)だという。今ではキャプテンの大谷秀和選手が、「雄太のプレーを信頼している」と話すほど、チームの1ピースになりつつある。

かくして、思い切りの良さと謙虚な姿勢で駆け上がってきた中山選手が見据える「次のステップ」は、「どんな形でも、どんなポジションでも試合出場を続けること」。そして、最後にもう一度、レイソルに現れた新星は希望に満ちた笑みを浮かべ、こう言った。「失うものなんて何も無いですから」。

「勝ったことがある」という経験は若者を1人の戦士へ変えた。

(写真・文=神宮克典)


                                                  

2016年04月27日 中山雄太 新星から1人の戦士へ はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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