「尊敬」と、「信頼」と。 小池龍太



「尊敬」と、「信頼」と。 小池龍太

web 柏レイソルに新風を吹き込む男がいる。今季レノファ山口(J2)から加入したDF小池龍太選手だ。その真摯なプレーで反撃のキーマンとして頭角を現している。

山口では攻撃的右SBとして鳴らした小池選手だが、レイソルのSBに要求される仕事は多い。戦術理解や状況判断が求められるが故に、これまではボール扱いに優れたMFの選手を置きパスワークを優先させるケースや、CBの選手を置く守備的なケースもあったポジションだが、レイソルは待望のピースを見つけたようだ。

攻撃時にはDFラインの高い位置取りに連動してコートのほぼ半分を空けた状況で小池選手はサイド一杯にポジションを取る。ボールとスペースを把握して、大外からスプリント、弧を描くようにサイドMFの内側からサイド最深部を取ることも、巧みなパスから局面を変えることもできる戦術的汎用性に富んだスタイルを確立しつつある。

その右SBを担うべく、「まず『どこでどうボールを持つのか?』、『ボールを要求するタイミングや動かし方』。『山口での自分のスタイル』を詰めていった」(小池)という。言い換えれば、レイソル特有の戦術の中に右SBとしての自分を落とし込む作業。だが、何よりの近道は共にボールを蹴ることだったと小池選手は言う。

「練習していく中で周りが自分の特長を感じ取ってくれたことが大きかった。自分に足りていないものを彼らの姿勢から見つけられてきている。レイソルのサッカーと自分のスタイルの相性もすごく良かった」。

そして、中村航輔選手や中谷進之介選手、中山雄太選手といった同世代の俊英たちと共鳴し、導かれるようにチャンスを手繰り寄せていった。

「純粋に彼らを尊敬していますし、自分もチーム全体から信頼を得られるようになりたいですね。『必ずクロスを入れてくれる』と信じてくれるような」。

そう話して臨んだ4月16日のヴィッセル神戸戦では小池選手の印象的なワンプレーがあった。
右サイドで鮮やかに繋がったボールを受けた小池選手はゴール前へ鉄壁を誇る神戸の守備陣をこじ開けるべく低空クロスを入れ、大谷秀和選手の先制点をアシスト。判断もクロスの質も賞賛に値するが、最も賞賛されるべきは神戸戦へ向けた少ない準備期間の中で取り組んだサイド攻撃を結実させた「実現力」。「信頼」、あるいは「尊敬」といったものを集める近道は何よりの「結果」。小池選手個人だけでなくチームとして得たものは大きい。

「練習してきたことをしっかり出せた。続けていきたいですし、練習でやっていることが出るのは楽しいです。成果は自分たちも監督も感じているので強みにしていきたい。またそれを研究された時にどう崩していくかなど今後の課題も見つかると思うので、そこは自分たちの『伸びしろ』だと思います」。

晴れやかな表情でそう話す小池は「J1リーグ・柏レイソル」でプレーする喜びについてさらにこう話した。

「楽しいですね。負けた時の悔しさも勝った時の嬉しさも今までの倍以上のものがあって、『これが日本のトップレベルなんだな』っていうのはすごく感じる。この数試合で成長できていると思うので、もっと成長してレイソルに必要な選手になっていきたいです」。

この21歳の若者が「尊敬」や「信頼」を確実なものにするのは時間の問題かもしれない。

 (写真・文=神宮克典)


                                                  

2017年04月26日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

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