「レイソルしま専科」が創る街



「レイソルしま専科」が創る街

webp6-2柏レイソルが日立台のグラウンドを飛び出してホームタウンの市民へ向けて行う地域貢献活動に「レイソルしま専科」がある。この「しま専科」は開始から10年以上の歴史を持つ学校訪問。通常は2名から4名の選手が柏市を中心としたホームタウンの小中学校を訪問して、サッカーを通じた交流を図る。その時体育館はレイソルに関わる全ての人たちが羨むような空間になる。
まずは選手たちが自身のキャリアをまとめた作文を用意し、それぞれのスタイルで生徒たちに伝える。たとえば、中川寛斗選手は体育座りをする生徒たちと体操をして体をほぐし、空気をやわらげてから自ら左右に歩を進め、できる限り多くの生徒に問い掛けるように話し、中山雄太選手は柔らかい表情、明朗快活な口調で、自らの多彩な経験の中から生徒たちにも共感しやすい話題に持ち込み心を掴んだ。他にも小学校時代の夏休みの宿題を持ち込む大島康樹選手や、何をしても少女たちから黄色い声援を浴びてしまう伊東純也選手など、選手の個性がそのまま出てくる。
今回の「しま専科」で柏市立酒井根東小学校を単独で訪れたのは桐畑和繁選手。「自分がサッカー選手でなければ、こんな貴重な経験はできない。呼んでもらえたからにはできる限りのことをしてあげたい」とこの日に臨んだ。今回は通常の「しま専科」とは異なり、同小学校の特別授業「12歳の未来予想図」というキャリア教育の講師の1人である「プロサッカー選手」としての参加。桐畑選手の他には建築士、調理師、出版者、獣医、宇宙工学研究者など多種多様なプロたちが参加した。
講師たちは各教室に分かれ、生徒たちは関心のある教室を選び、プロたちの仕事ぶりや思考を学ぶことができる仕組み。
無論、桐畑選手の教室を選んだ生徒たちはサッカーや柏レイソルに関心を寄せる男子生徒たちが中心。話術や表現力に長けた桐畑選手は笑い話を交えながらスパイクやキーパーグローブを触らせて、生徒1人1人に顔を近づけて、「GKって仲間たちが守ってくれたボールを最後の最後に守る仕事。試合に勝つと最高なんだ」と語りかける。「がんばろう。みんなもがんばろうぜ、マラソン大会!」と生徒たちの笑いを誘い、どんな質問に対しても精一杯応えてみせる。そして、必ず1人1人に「ありがとうね」と感謝を口にする。
名残惜しそうに教室をあとにした生徒たちを見送った桐畑選手は「自分は人が好き。人見知りですが、『サービス精神』が自分の魅力ですから(笑)、みんなの目を見て、楽しんでくれているか観察していた」と笑顔をのぞかせ、ホッとした様子。
最後は生徒たちと給食を共にした桐畑選手は、この機会について「今回お話をいただいて、自分も『サッカー選手』という仕事について考える良い機会になりましたし、生徒たちには『好きになれるものを見つけて欲しい』と伝えたかった。柏の子供たちの中ではレイソルという存在が他の素晴らしい職業にも負けない存在であること、レイソルが残してきたものの大きさを知りました。自分を求めてくださる方たちがいる限り、自分は地域に貢献していきたいです」と話して、『職場』である日立台へ戻った。
暖かい日差しが差し込む教室で、まるでいつもそこにいるかのように生徒たちとじゃれ合う桐畑選手の様子に、11歳を迎えた「レイソルしま専科」の特別な価値が感じられた。11年前の6年生は社会へ出たころ。「レイソルしま専科」は、この街の人を創り、街を創るその一端を担っている。
(写真・文=神宮克典)


                                                  

2017年11月29日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

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