その先の景色とは ― 中谷進之介



その先の景色とは ― 中谷進之介

web 「かっこよくてうれしいけど、あれだけ大きいと少し気恥ずかしいですね」
声を弾ませた中谷進之介選手。何が気恥ずかしいかといえば、柏駅東口に掲出された巨大ポスターだ。中谷選手はレイソルの顔として今シーズン前半戦のメインビジュアルを務めている。駅付近を行き交う人々の視線を奪うような痛快なデザインだが、かつての中谷少年も歴代のポスターを見ながら育ってきたという。
現在22歳でありながら、2014年のトップ昇格からJ1を含む国内外の公式戦で80を超える試合に出場してきた中谷選手が起用されたことに異論はないだろう。強く守り、巧みに攻められる能力を持つ近代的なCBとして歩みを続けている。
昨年の初夏ー。
快進撃を続けた当時のチームに付きまとった「若さ」という表現。それは時として心地良さと冷淡さを併せ持っていた。それに対して中谷選手は「もう『レイソルは若い』なんて言われたくない。その為に自分たちは『地に足を付けたチーム』にならなければいけない」と強く言い放った。その顔は少しうんざりしているかのようでもあった。プロの世界、「勝利」という結果に、相応しい年齢など存在しない。
では、中谷選手が描く「地に足を付けたチーム」の姿とは?
中谷選手は再度気持ちいいくらい強くその答えを言い放った。
「それはレイソルがタイトルを獲るかどうかだと思う」
間髪入れずに返ってきた明確な返答。頭の中は整理されている。思ってもいないことは一切口にしない中谷選手は、「タイトル」へ突き進む決意を鮮明にした。
「それで初めて『レイソルは強い』と言ってもらえる。現在の自分たちはある程度の結果が付いてくるチームにはなってきている。だからこそタイトルという目標に向かっていく為に、昨年からはっきりしてきた戦い方を続けていきたいと感じている」
そして、キャリア5年目の2018年。「結果」を積み上げ、最高の「結果」を得る為の心技体は整っているといっていい頃だ。発したその言葉の重みもいつも以上のものがあった。
「大前提として、『レイソルのサッカー』を見せたその上で耐えるべきところを耐えて、どんな時も勝てるチームにならなければいけない」
ポスターの中で遠くを見据える中谷選手が身につけているユニフォームは左肩に日の丸があしらわれた黄色のACLモデル。中谷選手はしっかりと地に足を付けて「結果」の山を築き、「その先の景色」を私たちに見せてくれるはずだ。その景色とはカップを掲げる姿も悪くない。だが、同じように日の丸があしらわれた青のユニフォームを纏う勇姿こそがそれに相応しい。

 (写真・文=神宮克典)


                                                  

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