「響き合う、その距離」ー小泉慶と手塚康平



「響き合う、その距離」ー小泉慶と手塚康平

左:小泉選手 右:手塚選手

左:小泉選手 右:手塚選手

 その対照的な個性、だが相性は絶妙だった。
今季アルビレックス新潟から加入した小泉慶選手。果敢なボール奪取と運動量を武器に、顔色ひとつ変えずにゴツゴツと音のするようなプレーを身上とする寡黙なファイターだ。一方、昨季目覚しい台頭を見せた手塚康平選手。類い稀な左足の技術を駆使し、多種多彩なパスでボールを動かすことに長けたテクニシャンだ。

 8月1日の湘南ベルマーレ戦以降、スタメンに定着したこのコンビ。ポジションはMFとDFを繋ぐ中盤の底・ボランチだ。当初は各々が自分の仕事に没頭するあまり、コンビとしては効果的な働きを残せずにいた。2人にとっての1つの転機は8月11日のベガルタ仙台戦だろう。試合には敗れたが、2人の存在感は際立っていた。

 「康平は『止める・蹴る』、『展開力』という技術を持つ選手。自分も攻撃的にプレーできているし、康平がプレーしやすいように良い『距離感』を意識しています。互いの距離感が良いと自然にボールは繋がるもので、それぞれが持ち味も出しやすい。良い感触はある。今はそれを大切にしていきたい」(小泉)
 「慶くんとの距離が良い時は攻守のリズムが生まれる。自分たちは試合中に多くの言葉を交わしながらプレーをするコンビではないけれど、お互いがお互いを見ている。慶くんが体を張っているのに自分がそれを見ているだけではいけないと痛感したし、守備面でたくさんの影響を受けています。良い結果へ繋がればと思います」(手塚)

 小泉選手は闘争心と冷静な判断からの守備だけでなく、上質な「受け手」として攻撃にも関与。手塚選手は持ち前の優雅な所作だけでなく、身を粉にして局面での守備で貢献。互いに新境地を開くべく挑戦を続ける姿は希望そのもの。

 順位表だけを見れば、プロセスとしては絵に描いた通りには運んでいない。そういって差し支えない状況だが、この2人が小さな成功や痛みを積み重ね、レイソルの大黒柱となることができれば、今夏のチームを取り巻く苦しい状況はのちに「必要な時間だった」と言えるだろう。

互いを「見る」ことで学び、響き合い、プレーの幅を広げる2人の奮闘には、低迷するチームに何かをもたらしそうな予感が漂う。
(写真・文=神宮克典)


                                                  

2018年08月29日 「響き合う、その距離」ー小泉慶と手塚康平 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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