No203 怖さ



No203 怖さ

子どもに対するもの

ある父親の話。
普通は母親が来院するものですが、母親が強い抑うつ傾向にあるために父親が代わりに受診しているのです。「自分なりに黙ろうとしていますが,あまりうまくゆかない上に、母親が昔のままにあれこれ指図、命令、提案などを繰り返しており、私が黙れてもその先子どもが本当に自立できるのか不安です。そんな状況で、私が本当に黙ってしまって良いのか怖さを感じます」 「それ以前に、黙ることを目的にしても黙ることはできない、と以前にお話したと思いますが」 「それでも、管理支配と思われる言葉や行動をしてしまった時には、反省し、次からはしないように自分に言い聞かせています」 「自分の意思から出た訳ではない言動を自分の意思で制御するのは、殆ど不可能なことです」 「それは一応理解しているつもりですが、思い通りにゆかないのです」 「子どもを管理支配しない意識が何より大切ですが、手始めに、自分の言動の中にどんな管理支配の言葉、行動が隠れているのか自覚することです。ひとつの目安は、それが『つい』『いつの間にか』『何となく』と言った類のものであれば、管理支配の可能性が高いと考えて下さい」 「失敗した時、反省はしますが、つい自分を責めてしまいます。脳のせいだといわれても思い通りにゆきません」 「言動は失敗した時こそチャンスと考えて、どんな心理状態の時にその言動は出たのか、そしてそれはどんな状況だったのか振り返ってみていれば、脳の中にどんな記憶がパターンとして残っているのか、なぜ不本意な言動が出るのかが分かると思います。それに慣れれば自分を責めることはなくなるでしょう」 「それだけでいいのですか」 「このパターンは、いうなれば過去の子育ての習性であり、習性を変えるために何を省けばよいか注意していれば、どんな習性か自ずと分かってくるでしょう。ちなみに今感じている不安や怖さは子どもに対するもので、管理支配を緩める意識をもたない限りうまくゆくことはないと思います」

次回は「子どもの姿勢」


                                                  

2014年12月24日 No203 怖さ はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 思春期ブルー 連載記事

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