No204 もっと話して



No204 もっと話して

典型的な依存の言葉 自立できない病気

ある母親の話
「先生、私がどんなに黙ろうとしても、娘はなにかにつけてしゃべることをしつこく要求してきます。子どもの価値観であり尊重した方がよいのかどうか迷っています」
「自立できない病気の症状と考えるのが適切だと思います」
「でも、それで子どもの価値観を尊重することになるのでしょうか」
「尊重とは、子どもの言いなりになることではありません。基本的に子どもの自立こそが思春期病を治す術であり、それに反することは避けた方がよいでしょう」
「それでは子どもが納得しないと思います」
「ところで、お嬢さまのそうした要求を聞いていて、お母さまはどんな気持ちになったでしょうか」
「始めの内は、どうしたものか迷って困惑していましたが、次第にあまりのしつこさにいらいらしてしまいました」
「以前にも、心は鏡というお話をしたと思いますが、お母さまに対して、お嬢さまはあまりのしつこさにいらいらしている、と読み解けます。簡単にいえば、お母さまはまだ子どもを管理支配したくないという意識が固まりきれていないのです」〝もっと話して〟は、典型的な依存の言葉であり、心の中に管理支配されているという感覚がなければ出てこない言葉です。もっとも脳の指令による言葉なので、本人にその意識はないと思います」
「では、何と答えておけばよいのでしょうか」
「お嬢さまの視線をしっかり受け止めながら話を聞いているだけで十分ですが、どうしてもということであれば、『考えておくわ』程度で良いでしょう」
「それでも収まらない時は?」
「先程申し上げた通り、母親が変わるモードに入らない限り解決する問題ではありません。少しでも早く収めたいのであれば、管理支配したくないという心を早く固めることです。
この種の問題は、母親が自分を被害者と思っている限り解決することはなく、加害者と思うくらいで丁度よいと思います。心を固めれば、実際の行動に多少の緩みがあっても、親が子どもを尊重しようとする思いは伝わるものです」

次回は「ある父親の悩み」


                                                  

2015年02月25日 No204 もっと話して はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 思春期ブルー 連載記事

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