No.12 ハードな1日

No.12 ハードな1日

それほど汗をかいた訳でもないのに、そのままシャワーをすることになった。爽快な気分を期待した。

しかし、ただのシャワーではなかった。少し熱めだったり、ぬるめだったり、冷たかったりとシャワーの温度を変え交互に20分以上。これも外から筋肉に刺激を与えるリハビリだった。

午後からはバランスボールに座り、腰を浮かせたり、左右に体を移動させたりした。これも何回も倒れ、彼らの手で支えられた。ボールに座って「ああ、うう」の発声練習も繰り返した。

この時間になると、腹筋や背筋、手足の筋肉が張り、動く度に苦痛を感じるようになってきた。

杖で体を支え、画用紙で作った三角柱を右足で潰したり、またいだりする。これの繰り返しだ。
左足で体を支え右足を上げ三角柱を踏む。YもFもWも真剣そのもの。若いWは私の前でレスリングの構えのように腰を落としている。「倒れてもしっかり受け止めます、安心してください」の姿勢だ。何度もぐらついて倒れるが、彼らの手で支えられた。しかし彼らは常に床の近くギリギリでしか手を出さない。数回、床や壁にぶつかった。

後日、私はこの三角柱またぎ・潰しを訪問した施設などで実践してみせ、リハビリに消極的な人に勧め、動機付けとして効果があったと喜ばれた。

両脇を支えてもらい、両足の屈伸運動をする。浅く軽くと指示されたが、これは健常者でもきつい。普段から運動をしていれば可能でも、運動は何もしていない鈍った体に50回はハード過ぎる。今日は懇願して、朝から途中で何回も休ませてもらった。

最後のシャワーが済むとベッドに倒れこむ。これが週4回のペースで3月末まで続くと思うと、逃げ腰になる。

「東葛まいにち」2009年10月14日号掲載

                                                  

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