No.164 無意識



No.164 無意識

私たちは、自分の行動はすべて自分の意思で行っていると思いがちですが、行動の大半は脳によって自動制御されていると言われています。脳が、記憶されている過去の成功・快感体験に準じて行動の指令を出しているというのです。

実際、行動の流れを観察してみると、意思によるきっかけか、感情の波立ちというきっかけがあれば、あとは脳が状況や記憶に応じて行動の核となる部分を自動制御することが分かります。

例えば、駅に行こうという意思で家を出れば、他の考えごとをしていてもいつの間にか駅に着いているものです。一挙手一投足にまでいちいち意思決定をしているわけではありません。

また、子どもの行動に苛立ちを感じてつい怒鳴ってしまうような場合も、苛立ちと怒鳴る行為はまるで条件反射のようで、熟慮の末に意思をもって怒鳴るなんてことはまずありません。

こうした、「つい」、「いつの間にか」と感じる行動は脳が自動制御している証であり、しかも、似た場面では似た行動がパターンのように指令される特徴があります。

〝信じる、黙る、聴く、すべて任せる(SDKS+C)〟を実行している方から、「ついしゃべってしまいました」、「つい手伝ってしまいました」という言葉をよく耳にしますが、これは、不安、心配、苛立ち、喜びなどの感情の波立ちをきっかけに起こる行動であるために、意識して制御することが難しいのです。

感情の波立ちによって起こる、こうした不本意な行動を減らすには、どんな感情の波立ちがどんな行動を引き起こすのか、脳の指令パターン(習性)を知ることが効果的です。

それには、失敗に気づいた時、失敗したことで自分を責めないで、また(今度は気をつけよう)などとフタをして片づけないで、きっかけとなった感情の波立ちと行動のつながりを振り返ってみる姿勢が大切です。

失敗を振り返り、どんな行動が好ましかったのかを考えるように習慣づけておくと、それは脳にフィードバックされ不本意な行動が少しずつ減ってゆきます。なかば無意識な行動も、手のつけようはあるという話です。

次回は、「分岐点」。

「東葛まいにち」2011年7月13日号掲載


                                                  

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カテゴリ: 思春期ブルー

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