No172 許可



No172 許可

したいこと、しなくてはならないことが思い通りに行えなくなる思春期病。その正体は、心のエネルギーの消耗であり、不登校、無気力、昼夜逆転、こだわり行動、対人恐怖症、家庭内暴力などいろいろな症状が見られます。

心のエネルギーが消耗するのは、何らかの努力をしたにもかかわらず、それに見合った成果や達成感がえられなかった場合で、自分のプライドが保てなかったとか、人間関係の修復に失敗したとか、親のきつい管理・支配下では自らのやりがいを感じられなかったなどが挙げられます。

心のしなびに伴い、思い通りの行動がとれなくなると、しばしば子どもは自分を責めるようになり、ますます心をしぼませることになります。

こうした悪循環から抜け出る一つの方法は、子どもにかかわる決定権のすべてを子どもにゆだねることにより、得られた成果のすべてが子どものものとなるようにすること、すなわち自立の場が整備されることです。

親がこのことを理解して子どもに対応するには、管理・支配型の子育ての習性を弱める必要があります。すなわち、親のにおいを薄めてゆくこと。子どもがもつ依存する習性は、親のにおいによって誘導されるからです。

においを薄める具体的な方法は、親が自らの言葉、行動、思考の中から、上から目線の言動考を見つけ出し、それを排除してゆくことです。

ある母親の質問、「子どもが、何々していい?としばしば聞いてきますが、どう対応したらよいのでしょうか?」

多くの親は「いいわよ」と答えて、子どもの要求を受け入れたと思いがちですが、許可を与えることは明らかに上から目線の行為であり、子どもの依存の習性を誘うことになります。

許可は子どもの反発を生むことがないため、親は、許可によって管理・支配する親のにおいを振りまいていることに気づきにくいのです。

許可にさえも慎重な姿勢をとるようにしていれば、やがて子どもは、親が干渉、介入しなくなったことを感じ取り、何々していい?とは聞いてこなくなります。それは、自立の始まり。

次回は「反抗」。

『東葛まいにち』3月14日号掲載


                                                  

2012年03月13日 No172 許可 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 思春期ブルー

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。