No179 伝える



No179 伝える

親から受け継いだ子育てをどんな形で次世代に伝えるか。子どもを管理、支配する形の、悪しき意味での子育ての連鎖を本当の意味で断ち切るには、(あんな子育てはしたくない)程度の否定では不十分です。

子育ての目的の一つは、親の価値観を子どもに授けることですが、子どもが幼い頃には、管理、支配という形をとらざるをえない場合があるので、いつしか管理、支配が親の習性となってしまうのです。

一方、子どもは、心の成長とともに自立心が芽生えてくるので、親の管理、支配との間に衝突が起こりはじめます。それを親達は〝反抗期〟と呼んで、自らの管理、支配を正当化しようとしますが、本当は、自立を求める子どもに対する親の〝反抗・抵抗期〟と呼ぶべきなのです。

社会で自立した生き方をして幸せになってほしい、という親の願いとは裏腹に、自立できないまま、気力、意欲を失ってゆく子ども達。親の管理欲、支配欲の犠牲になっていると言っても過言ではありません。

SDKS+Cでは、信じて黙ることを強調していますが、少なくとも思春期に入ったら、言葉によって親の価値観を伝える時期は終わりに近づいていることを意識してもらいたいものです。

では、もう何も伝えることはできないのでしょうか。もちろんそんなことはありません。親の生き様を見せることによって伝えることは永遠に可能です。子どもの方も、それまでの鵜呑み方式から、取捨選択方式に変更して学んでゆくことができます。
生き様では抽象的すぎるのでしたら、何を目指して生きているのか、生きる目的意識と言い換えることもできます。

SDKS+Cにおいては、親子関係について、子どもを信じること、すなわち、子どもの価値観を尊重する方向性を提起しています。思春期病対策として、親自身の変貌を求めていますが、問題のない子どもが好ましい自立を果たすためにも有効な対策といえます。

皆さんは、未だに管理、支配の手を緩めない実の両親にうんざりしていませんか。今のままの子育てを続ければ、その姿が皆さんの将来の姿なのです。

次回は「心の目」。

「東葛まいにち」2012年11月14日号掲載


                                                  

2012年11月14日 No179 伝える はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 思春期ブルー

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。