No.138 目標をもって
不登校、無気力、拒食症など思春期病に対して、親が〝信じる、黙る、聴く、すべて任せる(SDKS)〟ことの有効性は既述の通りですが、今回は、効果的なSDKSの実行方法を考えます。
子供に対して、ただ黙って、聴いて、任せているだけでも、それなりの効果は期待できますが、SDKSの中の〝信じる〟ことこそ、成功の要といえるでしょう。
何をどう信じればよいのでしょうか?
要点は二つ。
一つ目は、子供の価値観には正当性がある、と信じること。
二つ目は、正当性はあるものの、真っ当な行動ができないのは病気のせい、と信じること。
例えば、学校へ行けずにゲーム、パソコン、マンガびたりの毎日を送っている子供でも、それは何か理由があってのことで、本人が(それで正しい)と考えているわけではない、と信じることができます。実際、ゲーム、パソコン、マンガが、子供の数少ない心の逃げ場所だったりもします。
また、心のエネルギーの消耗が原因である思春期病では、思うことを思うようにできないことが特徴であり、親が、こんなこともできないのか、と思うほとんどは、病気のせいといっても過言ではありません。
「簡単に信じられるものでしょうか」
「そうですね、完璧に信じることは、我々一般人には無理かもしれません。しかし、信じることを目標とすることはできるでしょう」
私たちは、人の行動を見る時、不思議なくらいその人の気持ちを感じとっているものです。例えば、道行く人。何か約束でもあるのかな、散歩でもしているのかな、不快な予定でもあるのかな、などと人の行動の目的や意味を、無意識のうちに感知しているのです。
〝信じる〟についても、目標として意識しつつ〝黙る、聴く、すべて任せる〟を続けていると〝信じる〟が自然と子供に伝わります。逆に、形ばかりで、わざと行っている〝黙る、聴く、すべて任せる〟では、〝わざとらしさ〟ばかりが子供に伝わって、SDKSの十分な効果は期待できないでしょう。
次回は、「SDKSという子育て」
「東葛まいにち」2009年4月8日号掲載
2009年04月08日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: 思春期ブルー
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