No.147 後悔と反省
思春期病への対応を考えるとき、後悔と反省の区別をつけておくのは大切なことです。
子どもが不登校などの思春期病の迷路に迷った時、自分の子育てを振り返り、もう少し自由にしてあげればよかったとか、もう少し優しくしておけばよかったなどと、後悔する母親は多いものです。
思春期病の原因に、子育てが大きくかかわっているというのは一般的な考え方ですし、そんな気持ちになるのも不思議ではありませんが、当思春期外来では「後悔はしないように」とお話しています。
別段、母親の気持ちを軽くするためではありません。母親にしても、原因を考え、どうすればよかったのか、納得するまで考えることは、悪いことではありません。
後悔しないようにお勧めする理由は、心を傷つけるから。悔いたり、自分を責めることは、心のエネルギーを消耗させるのです。
子育ては、思春期病の原因ではあるけれども、誰かにその責任を求めるべきものではない、と考えています。
母親は誰しも、自分の子どもの幸せを考えて子育てをする訳ですから、たとえ、過保護、過干渉であったり、母親の希望、願望、欲望を優先し過ぎたと結果的に気付いたとしても、後悔し自責の念に苦しむべきものではないはずです。
「後悔している暇があったら、前向きに反省してみませんか?」とお伝えしています。
過去の子育てについて、間違いと知りつつ間違いを行っていた訳ではないので、自らを責めるよりはむしろ、間違いの内容について反省しつつ、今後、どのように対応すべきかを考える方が良策といえます。
その際、参考にして頂きたいのが〝信じる、黙る、聴く、すべて任せる〟です。子どもはすでに、親が教えられる程度の知識はすべてもっていると信じて、一切の提案、命令、忠告などを止めることです。
既知のこと、自明のことであればあるほど、子どもは、親の言葉から、親がいかに自分を信じていないかを感じ取り、心をしぼませるものだからです。
次回は「逆転の発想」。
「東葛まいにち」2010年1月6日号掲載
2010年01月06日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |
カテゴリ: 思春期ブルー
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