No.152 注意
思春期病への対応として、親が黙ることの重要性を強調していますが、頭では理解できるのに、言葉が先に出てしまう、と悩まれる方は意外に多いものです。
「まだ、しゃべっているようですね」
「注意しているつもりなんですが、ついしゃべってしまいます」
「なぜしゃべってしまうか分かりますか?」
「やはり、注意が足りないからだと思います」
自分の大切な子どもが思春期の迷路に迷い、身動きがとれなくなったのをみて(なんとかしなくては)と思わない親はいません。
そこに、黙ることが有効である、と聞きつければ、なんとか黙れないものかと考えるのが親ですし、普段とはちがう注意を払ってでも黙ろうとするでしょう。
それでも、ついしゃべってしまう理由は何でしょうか?
親の、子どもを管理・支配したい欲望によるもの、という説明も可能ですが、私たちの行動のほとんどを制御している脳の仕業、と考えることもできます。
脳は、過去の好ましかった経験、心地よかった記憶などを参照しつつ、似たような行動を繰り返えそうとする習性をもっており、過去と似た状況になると、本人の考えが及ぶ前に、過去の経験・記憶を探って、よい結果を招いたと思われる行動をさっさと指令してしまうのです。
つい・・・、あるいは、いつのまにか・・・、という行動のほとんどは、このパターンで起こります。
ですから〝つい・いつのまにか行動〟は、もともと注意をかいくぐる性質のものなので、(今度こそ注意しよう)という反省ではなかなか止まらないのです。
〝つい・いつのまにか行動〟は、いわば習性ですから、気づくたびに(これは失敗!不快なこと!)と心の中で、あるいは口に出して確認し続けていると、次第に、その姿勢が記憶の領域に焼きついて、脳の習性に変化が起こるという理屈です。
そのためには、自分の言動には常にチェックを入れ、SDKSと合わないものにはダメ出し続けるくらいの姿勢と注意が必要です。
次回は「我慢」
「東葛まいにち」2010年6月9日号掲載
2010年06月09日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |
カテゴリ: 思春期ブルー
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