不安にゆれる心・16歳女子 「わたしはいつも2番手!そんなのイヤ!」



不安にゆれる心・16歳女子 「わたしはいつも2番手!そんなのイヤ!」

ゆうび演劇の配役が発表された。「主役に都君、ヒロインは遊さん」。それを複雑な思いで聞いたのは愛さん16歳。気持ちが不安定で、心療内科に通い、薬も飲んでいる。「愛ちゃんも選ばれるかもね」と言われてその気になっていたのに…。翌日からゆうびを休んだ。

数日後、友人役の子が都合で役を降りることになる。愛さんに「立候補してみない?」と伝える。すると、「私はいつも2番手だ。2番手なんて絶対イヤ!」「遊ちゃんは私よりもかわいいし、注目されている。遊ちゃんといると私が目立たなくなる。やっぱり私は必要とされてないんだなって思っちゃう」。

リーダーが「ゆうびは、愛さんのことを大事に思っていること、必要としている」ことを伝える、が、愛さんの心には届かない。ますます不安定になる。

友人役を演ずるのは愛さんには重荷すぎるのではないか?スタッフ会議で話し合われる。「本当は演劇をやりたいだろうが、遊さんへの嫉妬の気持ちの方が強いのでは」「もしそうならリスクは高いけれど、愛さんにやらせてみたらどうか。もしダメになったら、俺が代役やるよ」とチーフリーダー。スタッフに笑いがこぼれる。

リーダーが愛さんに電話する。「ゆうびの演劇は2番手という考え方ではない。人が変われば役柄もガラッと変わる。愛さんにしかできない演技をどうしてもやってほしい!」と。

翌日、ひょっこり現れた愛さんは割とすんなりと台本読みに参加した。練習の合間には不安定になっていることもあったが、本番でも個性的なのびのびとした演技を見せた。愛さんは「お客さんやリーダーから『よかったよ』と言われ初めて自分はちゃんとできていたんだと思った」と笑顔を見せた。「いい加減にしろ!」と言いたくなる場面は多々あったが、リーダーはあくまでも愛さんの心に寄り添い続けた。

自信や自己肯定感を育むには、つぶやき、表情、動きを見守り心の葛藤をほぐし、フォローの体勢を整えて、やる気に気づかせること。

「東葛まいにち」2012年12月12日号掲載


                                                  

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カテゴリ: 子どもの広場

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