不登校をしていた生徒の県立高校受験 「自己申告書」の記載内容に想う



不登校をしていた生徒の県立高校受験
「自己申告書」の記載内容に想う

県立高校受験の際、出願必須書類の他に「欠席の多い子や障碍(がい)がある子は『自己申告書』を提出できる」とある。原則として本人が記入し、在籍中学校の内覧なく志望校校長に提出される。説明欄には9行ほどが用意されている。

この春、定時制高校を受験する由さん(15歳・小6から不登校)も「自己申告書」を書くことになった。

下書き用紙を広げ「『欠席の多い理由』かぁ~書けないことはないけど……。また、あの頃の苦しかったことやグチャグチャな気持ちを…。もうしばらくそっとしておいて…。そんな気持ちなんです。書かなきゃいけませんか?」と相談を持ちかけてきた。

「以前、明君も同じような質問をしてきたよ。話し合った結果、明君は『ボクは中1の1学期いろいろあって不登校を始めました。それから今までの生活について説明します』と書き出すことにしたんだ。どう?」

「そうか~、良い考えです。私もそうします」とニッコリ。

自己申告書を妥当な合否判定の資料とすることは有り難いが、不登校経験のある子に、その原因・理由を問うことがどれほど資料性を高めるのか疑問である。本

園では、見学・相談にみえられた親子に、不登校の原因を問うことはほとんどない。問われることで不登校生が原因を二度三度とフラッシュバックさせることの苦悩は他人には推し量れない。

むしろ現在「不登校のステージ」をどのように過ごしているかを具体的に読み取って頂く方がより有効と思われる。「不登校していた期間の生活・活動について具体的に説明する。紙面は必要に応じて追加して良い」としていただきたい。

本園では、一昨年の教育シンポで「不登校のステージを大切にしよう」を主題にした。「不登校のステージ」をマイナスに捉える方が多勢のように思われるが、間違いである。多くの不登校経験者が「私が今日あるのは、不登校のステージを精一杯自由に活動できたからである」と言い切っている。

子どもは心身共に解き放たれ自由を獲得すると、自己判断によって行動するようになり、自己実現の過程を繰り返しながら自立していく

「東葛まいにち」2013年2月13日号掲載


                                                  

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