「ボクは生まれてきてはいけない人間だった」アスペルガー症候群のある青年の悲痛(2)



「ボクは生まれてきてはいけない人間だった」アスペルガー症候群のある青年の悲痛(2)

前回の続き。
「自分は生まれてきてはいけない人間だった…」。パニックに陥って家族を苦しめることに激しい反省と自己嫌悪の電話をかけてきた宏くん(25歳、4大卒、高1でアスペルガー症候群と告知)へ。

…パニックを少なくするために、ストレス解消の手だてを実行しよう
●ゆうびに来て女性リーダーのほっぺを触らせてもらってスキンシップ
●激しいリズムでドラムを叩く
●リーダーや学園生に将棋を教授する
●男めらの猥談で盛り上がる。

今しているこれらの他にもムチャクチャに面白いことを見つけよう。そして、調子の良い時は働き家族孝行をする。

それでもまた、パニックに陥ってしまうだろう。その時はまた反省し、自己抑制をしようと心がければいい。その繰り返しが君の人生だ。

天・神仏は君に「お前に〈障碍(がい)〉を与える。それを活かして人生を創っていけ!」と授けたのだ。人間の意志に関わりなく、身の上にめぐってくる吉凶禍福だ。

しかし、「吉凶禍福」の4つの内、どれを手元に引き寄せて生きるかは人間の意志にまかせたのだ。天・神仏も味なことをするではないか。

君は「吉と福」を選択して生きるんだ。今までもそれは実践してきた。将棋アマ五段の実力を持つ君の卒業論文は「将棋の歴史に立脚し将棋の将来を展望する」であった。担当教官の高い評価も得た。就活は難儀し、短期のバイトを繰り返しているが決して諦めない。今は道路工事の交通誘導を「寒いし夜勤もあって辛いけど、時給がいいから。家にもお金入れたいし」と続けている。中3の頃、恵さんに告白し、断られたが10年を経ても未だ想い続けている。今時の軽い若者にはみられない希有な心の持ち主だ。

…君から〈障碍〉を取り除いてしまったら「学園生から愛される宏君」ではなくなる。「生まれて来るべきではなかった」とか「中絶されるべきだった」などは人間の決めることではない。自分を受け入れ、大事にすることが「生かして戴く」天・神仏への祈りだ。…そんなことをまた口にする事があったら僕も絶対に許さないぞ!分かったか!

「はい」は涙声であった。

「東葛まいにち」2013年5月29日号掲載

 


                                                  

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カテゴリ: 子どもの広場

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