不安と悩みを抱える少女に ワンクッションおいて伝えてみる



不安と悩みを抱える少女に ワンクッションおいて伝えてみる

「愛さん(17)がウッチーに聞いてもらいたいことがあるそうです」と沙さん(22)が愛さんを連れて来た。3人だけになれる外階段の踊り場にしゃがみ込む。

愛さんは「家に帰ると母が怖い。兄弟も冷たい。それに、母が家のことを構わない。食事の用意も・洗濯も・掃除もしない。『仕事で疲れた。愛はうるさい』と言われる…」

愛さんが話すのを沙さんが補う。

「…それで?」

「…家を出たい!…でもお金がない…働きたいけど…働けない…」

「そうか…そうなんだ…つらいね…」

無言が続く中で考える。

【愛さん。あなたはゆうびの活動の中で引き受けたことはどれも良い仕事をしている。あなたにできる家事はいろいろある。それを少しずつ手伝ってみようよ。例えば、自分のコーナーだけは掃除する。お母さんが遅番勤務の日は夕食を作る。兄弟にも役割を分担してもらう。…僕はあなたのお母さんとは何回も話し合っています。愛さんのことを大事に思っていることが伝わってきました。…お母さんと一緒に家を明るくする努力をしてみようよ】

と話しかけたいのだが…。

愛さんは次のような詩を書く悩み多い子である。

《『なぐる』\落ち着かない\イライラしてドキドキする\どうしようもない時\私自身をなぐる\なぐってつねって\はれるまで\はれてもなお\なぐる\痛くて苦しくてつらくて\泣く\無表情で泣く\それでもどうしようもなくて\力尽きて\寝る》

この愛さんに僕の考えをそのまま伝えて、受け入れ、意欲を持つのか。かえって落ち込むのでは…、想い惑う。

沈黙に耐えられなくなって「これから、僕は沙さんとお話をします。その内容を愛さんは聞かないでいてね。でも、耳はふさがないでそのままじっとしていて」と伝え「沙さん、僕は愛さんの相談に次のように応えたいのだけれど…」と、前記【】内を語り「…愛さんに話しても大丈夫だろうか?」と尋ねた。

沙さんは「大丈夫だと思います。わたしも今できることはそれだと思います」と答えてくれた。「よかった。それでは、具体的な方法も含めて二人で話し合ってね」。

ワンクッションおいた相談の続きを託した。

「東葛まいにち」2013年6月26日号掲載


                                                  

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カテゴリ: 子どもの広場

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