石川憲彦先生の講演「発達障害と共に生きる」メモから



石川憲彦先生の講演「発達障害と共に生きる」メモから

過日の「講演と教育シンポジウム」では長時間にわたって石川憲彦先生(林試の森クリニック院長・精神科医)のお話をお聞きしたり質問にお答え頂いたりありがたいことであった。超満員の参加者。学園生は軒下で視聴した。

先生は、「生物の誕生」から説き起こされ、生き物の進化の過程での「異質のもの」の発生について、その必然性に触れられた。続いて、近代から現代までの社会の進展の中で起こった「障害」と言うよりは差別として除外される「障害の顕在化」の過程を伺うことができた。

1800年代の農業社会では身体障害のある人達が差別され、工業化社会では知的障害のある人達や一部の精神障害がある人達が差別された

そして現在の情報産業化社会では、発達障害のある人達が差別の対象となり始めている。つまり、人類の進歩は、ときに、人間の柔軟な関係性を、狭小な枠に閉じこめることがある、と仰る。

もう一つ、小5・女子の質問「Aくんがわたしのカバンから帽子をとって勝手にかぶっていました。スタッフの人を通して後から返してくれたけど。なんでこんなことをするんでしょうか?Aくんは、よく人のおやつを食べちゃったり、カバンをさわったりしてるみたい。どう接したらいいんでしょうか」について、「『なんでこんなことをするのかなぁ?』と考えてあげるのがいいですね。同じ『なんで』でも『なんでこんなことをするの!』と怒鳴ってしまったら解決にならないです。「なんでかなあ?」と思って考えはじめると、人は成長します。いろんな人がいていいんです。自分が「なんで!」と怒りたくなったときは『なんでかなぁ?』と考えながら、一緒に楽しく遊んでください」と言った主旨のお話があった。

深く納得した。情報産業化社会では、言葉による関係性づくりに長けているものが優位に立つ。「関係性の障碍(がい)」といわれる発達障害のある人達の「自覚しにくい苦難」が他人事に思えない。「発達障害と共に生きる」のは、当人だけで良いはずがない。

まさに「本人も家族も友人も地域も社会も」重要課題として向き合わなければ…。

「東葛まいにち」2013年9月25日号掲載



 


                                                  

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カテゴリ: 子どもの広場

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