「3人関係」を発達課題と捉え、小学校中学年までにクリアさせたい



「3人関係」を発達課題と捉え、小学校中学年までにクリアさせたい

算数・理科が好きな彩さん(小4)と、物語を書くことが好きな敦さん(小3)2人は一緒に入園してきた仲良し。

口げんかをすれば、敦さんの言葉には勢いがある。彩さんはだまってうなずくだけ。初めての事柄でもちゅうちょなく夢中で取り組む彩ちゃんを羨望のまなざしで見つめる敦さん。良い関係が続いていた。

そこに、蓮さん(小3)が入園してきた。
彩さんは軽い気持ちで蓮さんに言った。「敦さんってね、きつい言葉で言うことがあるの」。おうようで気遣いのできる蓮ちゃんは「ふ~ん」と聞き流していたが、次の日、敦さんに何気なく告げてしまった。感じやすい敦さんは「彩さんはそんな気持ちだったのか」と落胆し、悔しがり、涙を浮かべる。 それからは、敦さんと蓮さんの関係は濃密になり、徐々に彩さんがシカトされてしまう。彩さんがそばにくると、2人は、目くばせして別のところへ行く。彩さんは、なんとなく何かを感ずるのだろう、追うことをしない。

この「3人関係」はイジメの構図の原型でもある。 こうしたケースについて、リーダーたちは情報を交換し合うが、関係改善の介入はしない。「見守る」ことを申し合わせている。母親3人にも、ゆうびの方針を理解して頂き、子どものその時々の状態については、リーダーと共有しながら、我慢の見守りを続けてもらう。

否応無しに集団生活を強いられる今日の子ども達にとっては、「3人関係」を発達課題と捉えて、小学校中学年頃までにクリアさせてしまうのが子ども達にとっても得策ではないか。
なぜなら、いかなる集団であっても、集団の属性としてイジメが発生する可能性を宿しているから。 
子ども自身にクリアさせるには、早急な介入は避け、見守り続ける。3人のそれぞれの葛藤・相克をそれぞれの子の内面に沈潜させ、時間を掛けて昇華する経験を積ませることである。

発達課題をクリアした子ども達は、思春期に入ったとき、自立の進んだ人間として、自他の個性・特性を理解し合い、互いに尊重できる友人関係が創れるような成長を遂げるであろう。

「東葛まいにち」2010年5月12日号掲載


                                                  

2010年05月12日 「3人関係」を発達課題と捉え、小学校中学年までにクリアさせたい はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 子どもの広場

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