「薬物療法に切り換えなければ…」と重い自閉症のある子を持つ母のつぶやき



「薬物療法に切り換えなければ…」と重い自閉症のある子を持つ母のつぶやき

自閉症がある光君(小5)の母岸さんが「光に薬物療法を取り入れようと思う」と。
これまで薬を使うことに慎重な方だったので驚いた。
僕は、あの澄んだ瞳でキョロキョロとあたりを見回し、すべてのものに好奇心を向け、めまぐるしく動き回る姿に、生き生きとした子どもらしさを感じてきた。多動も、6〜8歳で収まるケースがある。「どうして?」。

岸さんは、【①マンションの1階、庭続きなので、光は庭先からその家に入りテレビを見ていました。その家の方とは親しくしていたので理解して下さっている方なんですが…お使いから帰られて…、驚き怒ったその方は、光を玄関から突き出したんです。その場面を偶然見てしまって…。②…光がひとりでスーパーに入り込み、買い物カゴに好きなものをどっさり入れて入口を出てしまうことがありました。店員にとがめられ、スーパーから追い出され、行方不明になってしまい、警察に連絡、八方手をつくして見つけました。それがあってから店長さんは自閉症の理解を深めて下さり、優しく対応して下さいました。…そうなるまで10年かかりました。ところがこの4月に店長さんが替わり、また邪険にされるようになりました。…また一から理解してもらうための努力をする力がわたしにもう湧いてこない…。③…家の中では、中1の姉と小3の弟に手をかけてあげる時間がほとんど無い…。④…光自身がわたし(母)の心の動揺・不安、姉弟のストレス、近隣の方や、学校の対応の変化などを感じとるらしく、自傷行為やパニックの頻度が増えて、幼い頃に戻った状態です。⑤…自閉症の…親の会で「薬物療法もありよ。親も楽になるし、本人も薬を飲むと落ち着けると言うの」と聞くと、わたしも使ってみようかなと思うのです】とこみあげるものを抑えながら話す。この母子に僕は何ができるのか?

神・仏が「お前なら育てられる」と岸さんに預けた光君です。近隣社会の方々も、きっと力を貸して下さるように変容していきます。行政への働きかけも続けましょう。薬も用心深く使いましょう。当たり前のこんな結び言葉しか見付からない。

「東葛まいにち」2010年8月11日号掲載


                                                  

2010年08月10日 「薬物療法に切り換えなければ…」と重い自閉症のある子を持つ母のつぶやき はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 子どもの広場

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