人間関係がうまくいかずこだわりが強い佳君  心のエネルギー残量を推し量っての支援を



人間関係がうまくいかずこだわりが強い佳君  心のエネルギー残量を推し量っての支援を

高校2年齢の佳君、小中学は人間関係のトラブルから不登校で過ごした。「高校に行かず、アルバイトをしたい」と言う。面接を繰り返し、ついに大手チェーン店の厨房に採用された。

佳君は、コミュニケーション能力が個性的で、場の雰囲気を読むことなどが不得手。しかし、型にはまった繰り返しの作業ならできる。言葉づかいも丁寧である。そのあたりを評価してくださったのだろう。

佳君は、リーダーの岡さんに、いつからか信愛の感情を持つようになっていた。人間関係での心得も岡さんの言葉なら受け入れる。自主学習中、百点がとれずワーワーと暴れてしまうこともあるが、岡さんに「やめますか?」と言われると「ごめんなさい。落ち着けます」と自己抑制できる。

バイト先でも想定される問題に対して岡さんは、細かいことを丁寧に一つずつ注意していった。指をかむ癖をやめること。失敗したときや間違えてしまったときは、まず謝ること。など。

しばらくして、佳君の動きが今までと違ってきた。サッカーや三角ベースなどに参加しなくなり、勝負事にチャレンジすることもなくなった。本人は、「バイトで疲れるからゆうびではのんびりしたい」という。今まで進んでやっていたお手伝いも、バイトでの余力を残したいとやらなくなった。

岡さんはこうした佳君の状態を、「自分の気持ちを抑え、気持ちが乱れてしまうことには参加しない」と心配。そして「がまんしていて、ストレスが多くなっていないか。二次障害につながってしまうような抑圧がありはしないか」と気遣う。

岡さんは、休日に佳君をカラオケに誘った。マイクで叫ぶ佳君。「わたしと居るときはいいよ。他の人のときにやらないようにね」と伝えながら心の洗濯を温かく見つめる。佳君が叫びまくってぐったりするまで。佳君は「すっきりしてストレス解消になりました。岡さんありがとう」と。

佳君のような場合、活動が順調に見える時、それを「ほめて激励する」ばかりの支援では十分とは言えない。心のエネルギーの残量を推し量り、それを補うさりげない支援を続けたい。

「東葛まいにち」2011年5月号掲載


                                                  

2011年05月10日 人間関係がうまくいかずこだわりが強い佳君  心のエネルギー残量を推し量っての支援を はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 子どもの広場

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