「わたし、カレシが欲しい。25歳までに結婚する!」と言う子



「わたし、カレシが欲しい。25歳までに結婚する!」と言う子

発達障害・高機能自閉症傾向のある昌さん(22)が、リーダーの華さんに話しかける。晶さんの最近の話題は結婚や出産について。同年代の知人などが結婚する姿を見て「早くカレシをつくらなきゃ」という思いに執着している。

「華さんは32歳だし、もう結婚した方がいいよ」
年齢をズバッといったり、結婚年齢について断定的な発言をしたり、それが失礼になることに気付けない昌さん。
それでも華さんは『そうね。いい人に出会えて、わたしがその人を好きになって、その人もわたしのことを好きになって、おつき合いを続けて、そのうちにその人がボクと結婚してくださいと言ってくれたら結婚しようと思います』〈結婚では、相互に信頼し合い、想い合い、その上で相互に結婚しよう、とならなければ結婚できません〉と昌さんに伝わることを願う。

続けて『…でも、そんな人が現れるかどうかわからない。』〈相手の在ることだから、自分一人で決めることではない〉を伝えたい。でも昌さんは「現れなかったらどうするの?」と言葉だけを追う。(華さんは寂しいだろうな。少し可哀想だな…)などの感慨は浮かんでこない。

『現れなかったら、結婚しないかも…』華さんはここでも〈女性にとって結婚て何だろう?幸せな人生って何だろう?昌さん一緒に考えてみない!〉と思うのだが、「えぇ!結婚はしなきゃだめだよ!わたしは華さんより早く25歳までに結婚して、赤ちゃんを生むの!」と華さんの言葉だけを聞き取って、自分の固執した観念だけを言い放ち、華さんの心中を察することはない。

言葉での会話は成立していると言えるだろうがコミュニケーション(社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達〔広辞苑〕)が成立しているとは思われない。

昌さんは「華さんと話し合った」と言うかも知れないが、華さんから見れば満足のいく楽しい会話ではない。華さんは心の疲れを覚えるが、決して諦めない。一番苦しいのはそのことを自覚できない昌さんであることを知っているから。

「東葛まいにち」2011年11月9日号掲載


                                                  

2011年11月08日 「わたし、カレシが欲しい。25歳までに結婚する!」と言う子 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 子どもの広場

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。