集団規律の徹底度と個人の心の自由度は反比例 ゆったりまったり遠足のつれづれに



集団規律の徹底度と個人の心の自由度は反比例 ゆったりまったり遠足のつれづれに

5月19日晴れ。春の遠足。目的地は寅さんの故郷柴又です。松戸駅から江戸川の土手を歩いて「矢切の渡し」に向かいます。一番後ろを歩いていたのは高2の利君。歩幅が小さく一歩一歩確かめるように歩きます。一緒に遠足に参加した父親が、みんなに追いつくよう背中を押します。「利君のペースで大丈夫です。お父さんは先に行ってください」。

利君には実君・理ちゃんと、リーダーのクッピが付きのんびり歩きます。その先を歩いていたのは、小4の尚君とリーダーのマコッちゃん。先頭組とはとっくに離れてしまい、利君達はもっと遅いので、後ろにも前にも誰も見えません。尚君は元気がなく、マコッちゃんも心配顔。

しばらく歩くと「お腹痛い。トイレ行きたいんだけど…」尚君は可哀そうに我慢していたのです。

マコッちゃんは「この辺にトイレはないから、土手でしちゃおう。マコッちゃんが尚君を隠していてあげるから」。尚君はすぐにズボンをおろし始めます。あわてて、マコッちゃんは人に見えない位置に立ってあげます。「う~ん…」しばらくうなっていた尚君。おなかはピーピーでした。

すっきりすると「ねぇマコッちゃん。おしりふいてくれる?」とお願いしました。マコッちゃんはニッコリ笑って「いいよー」とおしりをふいてあげました。「ティッシュはどうするの?」と尚君。「うんちに乗せておいたら大丈夫!」。尚君はやっと安心して、すっかり元気になりました。

それから二人は、何事もなかったかのように常磐線の鉄橋を通過する電車の話で盛り上がりながらのんびり歩き続けます。

結局、先頭は船着き場で1時間近く待ちました。それでも、尚君や利君の姿が見えると「来た!来た!」と手を振り歓声を上げます。誰も「早くしろ」なんて言わない。ゆったりまったりのオリジナル遠足。

集団の規律を強化すれば個人の心の自由はそれに反比例して損なわれます。ちょっと見にはまとまりのないバラバラに見えるでしょう。それでいて、心の奥底では間違いなく「ゆうびの仲間の遠足」として信愛の情で結ばれているのです。

「東葛まいにち」2012年6月13日号掲載


                                                  

2012年06月12日 集団規律の徹底度と個人の心の自由度は反比例 ゆったりまったり遠足のつれづれに はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 子どもの広場

トラックバック&コメント

まだトラックバック、コメントがありません。