澤昌克は、列車を待つ



澤昌克は、列車を待つ

6月30日、柏レイソルは大阪・万博記念競技場で、ガンバ大阪と対戦した。この日がレイソルで最後の試合となり、翌朝にはドイツブンデスリーガ・ハノーファー96へと旅立つ酒井宏樹を仲間達は、大量6得点で送り出した。


しかし、この日、主役の座を射止めたのは、伏兵・澤昌克だった。自身初となるハットトリックを達成し、2003年5月以来、実に9年ぶりとなる万博での歴史的大勝利を酒井に捧げた。

「世界で何が起きようと、自分が何をしようと、今日は酒井ちゃんの日。スゴいのは酒井ちゃんですよ。僕なんて、何試合かの1試合で応えることしかできないわけだから」。Jリーグ史上に残る偉業達成にもかかわらず、酒井に花を持たせるコメント。この飾らない謙虚な人柄こそ、澤の持ち味でもある。

この勝利で、レイソルは4位に浮上。5月を3勝1敗、6月を3勝1分で駆け抜け、勝点19を上積みした。澤は上位を捉えるほどに復調したチームの状況をこう分析する。

「誰が試合に出ても、責任を持ったプレーができていて、結果を出している。昨年のようなサイクルが戻ってきた。練習の時から、チームにポジティブなエネルギーがあふれている」。

途中出場が多い澤は、自身を「時刻表のない列車をずっと待っているようなもの」と評する。「守備的な要求も多く、大変ですが、少しくらい苦しいことがないと、喜びは分かち合えない。何があっても大丈夫。慣れっこですから」。出場機会に恵まれなくとも、厳しい役割を与えられても、苦と思わず、チームのために働く。そんな心の芯の強さを持っている。

リーグ連覇を目指す後半戦に向けて、こんな言葉で締めくくった。
「下は気にせず、上だけを見つめて、来る相手に対して、きっちり勝ち、乗り越えていくことが大切。謙虚に変わらない姿勢でね」。

 (文・写真=神宮克典)
柏レイソル公式HP http://www.reysol.co.jp/
「東葛まいにち」2012年7月11日月号掲載



                                                  

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カテゴリ: がんばれ!柏レイソル

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